保護犬・保護猫シェルターへボランティア希望を登録し、一日お伺いした体験談をシェアします。今回伺ったのは、埼玉県ふじみ野市にて30年以上犬猫の保護を行っているペット里親会ふじみ野シェルターさんです。
保護犬の状況をテレビなどで見る機会が増え、ボランティア活動に興味を持っている方も多いと思います。
「保護犬のボランティアへ行ってみたいけれどどんな感じなのか不安」
そう思う方に読んでいただけたら嬉しいです。
ボランティア参加の申し込み方法
各保護犬団体さんによって、募集状況や募集しているボランティアさんの種類、申し込み方法が異なると思います。
今回お伺いした埼玉県のペット里親会さんは、以前からYoutubeやブログでアップされる日々の活動に感銘を受けてぜひお伺いしたいと思っていました。HPで調べたところ、フォーム送信という形で簡単に申し込みができました。
登録フォームへ進むと、氏名・住所を記入し、参加日時を入力できるようになっています。
必要事項に入力して送信すると、すぐに自動の確認メールが届き、あっという間にボランティア登録ができてしまいました。
保護犬シェルターボランティア、行く前の気持ちと行った後の気持ち
行くことが決まって、当日まではとっても緊張しました。
申し込む前はYoutube動画で何度も拝見した場所ですが、実際にはどんなことをするんだろう、どんな方達がいるんだろうとドキドキしました。
当日えいっ!と出発。
実際にはみなさんとても親切に教えてくださり、あとは夢中で作業をするだけでした。
帰り道をご一緒した先輩ボランティアさんも、実は最初はかなり迷ってやっと登録して、初日はもちろんとても緊張したと笑っておっしゃっていました。
信念を持って活動されている人々が集まる保護団体ではきっと濃厚なコミュニティが形成されていて、外部やぽっと出には排他的なのではないかと勝手に想像していましたが、今回はウェルカムしていただいてほっとしました。みなさん優しく教えてくださいました!
みんな、初めての時があって、みんな、緊張するんですよね。
「一歩を踏み出す」ありきたりの言葉だけど、今回改めて、その一歩が大切だとわかりました。
今回のボランティアでやったこと
今回は、前日にレスキューされたばかりの30匹のワンちゃんのお部屋の掃除をしてきました。
1匹ずつゲージから出して、中の新聞紙、ペットシーツを捨てて、拭き掃除をして、新しい新聞紙、ペットシーツを敷いてお水を交換。
ゲージを開けると、奥に逃げる子もいれば、大人しく抱っこされる子もいれば、胸に飛び込んでくる子もいました。
みんな汚れていました。
臭くて、汚れていて、ガッリガリに痩せていて、毛玉だらけで、そしてみんな、めちゃくちゃ愛を欲していました。
手を出すだけで、ちぎれんばかりに尻尾を振ります。
抱っこすると、鳴くのをやめてしがみついてきます。
離れようとしません。
ゲージに戻そうとすると、嫌がって腕の中に戻ろうとします。
人に虐げられてきたはずなのに、人を好きなことに一番驚きました。
泣きました。
一匹一匹が、確かに助けを必要としていて、愛を欲していました。
どんな経緯で生きてきたかはわからなくても、この子達一匹一匹が、純粋に今を生きていました。
お掃除が終わって綺麗なゲージに戻った子が、隣のゲージの掃除に取り掛かった私をじっと見張り・・私がその子を見て目が合うと、尻尾がポロンポロンと揺れる。
固い金属のゲージの中、新聞紙が一枚敷かれた上に座って、声帯を切られたであろう息漏れのような声で、その子は嬉しそうに吠えていました。
私にできたこと、これからしたいこと
わたしが、1日のボランティアでできたことは、彼らの滞在するケージを一瞬だけきれいにできたこと、それだけでした。
また数十分後には汚れているでしょうし、環境が変わって、夜通し泣き続ける子もいるかもしれません。
離れまいと爪を立ててしがみついたあの子、嬉しそうに尻尾を振ってくれたあの子、大人しく抱かれながら目を拭かせてくれたあの子。
わたしが見られた瞬間はほんの一部ですが、みんな今が始まり、そんな風に思いました。
これからは幸せになってね。絶対ね。
ブラッシングをしながら、
ガリガリの背中をなでながら、
これから彼らが出会うであろう、優しい優しい飼い主さんに、心から手を合わせました。
幸せだけが、待っていますように。
帰り道、先輩ボランティアさんと次回の待ち合わせをしました。私はこれからも、できる限り通い続けたいと思いました。
ペット里親会さんでは、随時HPでの事前申し込みでシェルターでのお見合いができます。
ご検討されている方はぜひ募集中の子をご覧になってみてください。
ボランティアに行くために用意して良かったもの
今回は下記を持っていきました。
- タオル
- 虫除けスプレー
- ビニール手袋何枚か
- 100均一のラバー軍手
- 腰の補助コルセット
- お昼(ローソンでパンとおにぎりとお茶)
- エプロン
- 帽子
- マスクの替え
- 着替え
持っていって良かったのはエプロンです。ポケットに私物が入るのと、手を洗ってもパッと拭けるし、先輩ボランティアさんたちもつけている方が多かったです。
手袋は施設でもっとピッタリする良いものがあったのでそちらを使わせてもらったので今回は不要でした。
また、屋外に出る作業がなかったため、帽子や虫除けスプレーは要りませんでしたが、持っておいて無駄ではないと思いました。
事前に必要なものなどないか、事前にボランティア先に確認しておくと安心だと思います。
保護犬を迎えるということ
私が一緒に暮らす楽ちゃんも、繁殖卒業生です。
いまでこそ、良い匂いを振りまくふわふわ怪獣と化しましたが、引き取ったときには、かなり臭かったです。
その匂いはお風呂に入れて取れるものではなく、体の中から臭うものでした。
その匂いが取れるまでに1ヶ月ほどかかった記憶があります。
今回レスキューされてきたばかりの子たちに実際触れて、うちの子もシェルターではこうだったんだ、と思うと心が締め付けられました。
レスキューされたばかりの、まだケアされていない子たちは全身糞尿にまみれて、ただケージの中でうずくまるか、吠えてくるくる回ったりしながら、ただひたすら純粋に、差し伸べられる手に尻尾を振ります。
しつけもされてないので「待て」もわからないし、お散歩もできない。
生まれてからほとんどの時間を狭いゲージで暮らしてきたので当然です。
臭くて、異常に依存して、愛を求める子たち。ひとつとして彼らに非はありません。彼らを理解して、寄り添っていく人たちがたくさんたくさん存在しますように。
このサイト、Adopt me!(アダプト・ミー!)を通じて、元繁殖犬の楽ちゃんの軌跡についても触れながら、保護犬を迎えることを検討している方の参考になるような記事を書いていこうと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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